「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の意味とは? 語源や類義語などを解説


実るほど頭を垂れる稲穂かなの意味とは?

実るほど頭を垂れる稲穂かなは、実るほど頭の下がる稲穂かなと辞典には載っています。

辞典によると、実るほど頭の下がる稲穂かなの意味は、実が入ると稲の穂は重くなって垂れ下がる、学徳が深まれば他の人に対してかえって謙虚になることのたとえということになっています。

学徳の意味は学問と徳行ということで、徳行の意味は徳の高い行いということです。

そのため、学問を修めて、立派な徳の高い行いをする人になるほど、謙虚にかえってなるということです。

稲は実を成長するにつれて、この重みで稲の頭(実)の箇所が垂れ下がってきます。

人も立派に成長して、徳が高くなるほど謙虚な頭の低い姿勢になるため、稲の生態に人が成長する様子を例えた慣用句でしょう。

一方、十分に穂の中身が育っていなくてスカスカの中身の稲のときは、重みが穂にないため頭が下がるときもありません。

中身が伴っていなく、肩書きや外観のみ立派な小人物ほど謙虚ではなく、振る舞いが尊大になるという意味も含まれています。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の語源とは?

ここでは、実るほど頭を垂れる稲穂かなの語源についてご紹介します。

実るほど頭を垂れる稲穂かなは、詠んだ人がわからない故事成語のことわざとして辞典では取り扱われているため、誰がいつ作ったかということはわかっていません。

五・七・五の「みのるほど こうべをたれる いなほかな」と俳句調になっているため、俳句が発生してからできた慣用句ではないかといわれています。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の類義語とは?

ここでは、実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語についてご紹介します。

米は実が入れば俯く

実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語としては、米は実が入れば俯くがあります。

米は実が入れば俯くの意味は、人は地位が高くなって権力などを持つようになると尊大で高慢になりがちであるが、実るほど稲はうつむいて態度が謙譲になるということです。

米は人のことであり、実は徳や知識のことをいいます。

そのため、米に身が入ることの意味は人に徳や知識が付くということになり、徳を積み重ねた人ほど態度が控えめになるということになります。

実るほど頭を垂れる稲穂かなも、人も徳や学問が深まるにつれて謙虚になるというように同じような意味になるため、類義語になります。

実るほど頭を垂れる稲穂かなを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「今のあなたの行動は、米は実が入れば俯くとは全く逆である。」
  • 「米は身が入れば俯くというように、人は謙虚であるべきだ。」

和光同塵

実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語としては、四字熟語の和光同塵があります。

和光同塵の意味は、自分の徳や才能を見せないで、世の中に交じって謙虚に慎み深く暮らすということです。

和光同塵というのは、徳や知識がある人が謙虚にこれらを隠して暮らす様子を表現しています。

和光の意味は光を和らげるように知恵と才能を隠すことで、同塵の塵の意味は世俗のちりを表現しており、同塵の意味は俗世間に合わせることです。

実るほど頭を垂れる稲穂かなの意味も徳や知識のある人は謙虚であるということであるため、2つの言葉は同じような意味になります。

そのため、和光同塵は実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語になります。

和光同塵を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「和光同塵とは、まさに自社の社長を表現する言葉である。」
  • 「どのような人でも、和光同塵という言葉は素晴らしい意味があるため覚えておくべきである。」

大智如愚

実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語としては、大智如愚があります。

大智如愚の意味は、賢くて優れている人は、一見すると愚かな人に見えるかもしれませんが、本当に賢い人は才能や知識を見せびらかさないということです。

大智如愚の読み方としては、大智は愚の如しもあります。

大智の意味は徳や知識に優れたものであり、優れた知恵を持っている人は一見すると愚かに見えるというニュアンスになります。

しかし、一見すると愚かに見えるのは、知識をその謙虚さゆえにひけらかしていないためです。

そのため、大智如愚というのは、徳や知識はあるが、愚かに見えてしまうくらい謙虚な人のことであり、実るほど頭を垂れる稲穂かながイメージさせる人物像と同じようなものです。

このようなことから、大智如愚は実るほど頭を垂れる稲穂かなの類義語になります。

大智如愚を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「あなたは大智如愚のような人とは程遠く、まだあなたは徳を学ぶべきであろう。」
  • 「大智如愚があの人は似合う、好感が持てる。」

実るほど頭を垂れる稲穂かなの対義語とは?

実るほど頭を垂れる稲穂かなの対義語としては、能無し犬の高吠えがあります。

能無し犬の高吠えの意味は、大きな声で役立たない犬ほど吠えるため、才能のない人に限って口ばかり達者であったり、大きなことをいったりすることになります。

実るほど頭を垂れる稲穂かなの実力がある人ほど謙虚にかえってなるという意味とは、まさに逆の小人物な様子を表現した言葉です。

実るほど頭を垂れる稲穂かなは2019年にノーベル賞を受賞した吉野彰さんの座右の銘

ノーベル化学賞を2019年に受賞した吉野彰さんは、広くパソコンやスマートフォンなどに使われているリチウムイオン電池を開発した化学メーカーの大手の会社の社員です。

ノーベル賞を日本人が受賞するのは、国籍をアメリカで取った人を含めて27人目で、化学賞では8人目でした。

吉野彰さんの座右の銘は、実るほどこうべを垂れる稲穂かなということわざで、「へりくだるというわけではないが頭を垂れるようにしている。大きな壁にぶち当たっても『まぁなんとかなるわね』という柔軟さが必要です」と説明しています。

実るほど頭を垂れる稲穂かなの英語表現とは?

実るほど頭を垂れる稲穂かなの英語表現としては、次のようなものがあります。

  • 「The boughs that bear most hang lowest.」(最も実を付けている枝が最も低く垂れ下がる。)
  • 「Pride will have a fall.」(高慢は失脚する。)
  • 「The more noble, the more humble.」(高貴な人ほど謙虚である。)



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