「コングロマリット」の意味と使い方とは?「コングロマリット」と「コンツェルン」の違いなどを解説


「コングロマリット」の意味とは?

「コングロマリット」は、「異なった業種の企業を合併または吸収して多く種類のビジネスを展開している企業」という意味です。

例えば、医療関係のビジネスがメインであったが同時にエネルギー関係のビジネスも展開したり、金融関係のビジネスがメインであったが同時にIT系関係のビジネスも展開したりするようなものです。

日本でいうと、過去に「ライブドア」という企業が別の企業を次々と買収して多く種類のビジネスを展開していましたが、最終的に失敗しました。

現在は、「ソニー」がネット関係、電機、映画・ゲームなどのメディア、教育、ロボット開発など、非常に多くのビジネスを展開しています。

これ以外に、「コングロマリット」の企業としては「楽天グループ」などもあります。

なお、「コングロマリット」と「共同経営」「業務提携」は違った概念です。

基本的に、「コングロマリット」は企業のグループスタイルのことであり、単なる「共同経営」や「業務提携」ではあありません。

「コングロマリット」のメリット・デメリットとは?

「コングロマリット」は同じ企業体でいくつかの企業が運営されていますが、ビジネスそのものはそれぞれの企業で独立しているので、メリットとしてリスクが分散できることが挙げられます。

そのため、一つのビジネスの経営がもし悪くなったとしても、別のビジネスでカバーすることができるので、全体の企業の経営が悪くなるということを防止することができます。

これ以外にも、一つの企業体に異なった業種がなっているため、M&Aも容易になり、シナジー効果が出やすいというメリットもあります。

なお、シナジー効果の意味は、相互に2つ以上のものが作用するため効果がアップするということです。

一方、「コングロマリット」のデメリットとしては、大きな「コングロマリット」になり過ぎれば、ビジネスそのものは独立しているので、それぞれの事業部の中において情報が伝わりにくいということがあります。

そのため、経営を「コングロマリット」で安定させるためも、対策を素早く行ったり、ビジネスの思わぬ悪化の見逃しをなくしたりする伝達システムを築くことが大切になります。

これ以外に、「コングロマリット」は株式のマーケットに株式会社としてほとんどが上場していますが、株式の価値はそれぞれのビジネスの価値のトータルの時価よりも傾向的には低くなります。

「コングロマリット」の企業の経営陣は、評価が低いイメージを与えないように、しっかりとメリットがわかるようにすることが必要です。

「コングロマリット」の企業とは?

ここでは、「コングロマリット」の企業についてご紹介します。

アメリカとフランスを拠点にする「コングロマリット」の企業

ゼネラル・エレクトリックが、アメリカを拠点にする「コングロマリット」の企業としては有名です。

多国籍の「コングロマリット」の企業で、総合電機として世界で最大のグループです。

ビジネスとしては、家庭用電化製品や医療機器、金融など幅広いジャンルで展開しています。

最高経営責任者を1981年~2001年にかけて務めたジャック・ウェルチは、「世界で1位あるいは2位になれないビジネスからは撤退する」として、ゼネラル・エレクトリックのビジネスを拡大しました。

一方、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、フランスを拠点にするアパレル系の世界最大の「コングロマリット」の企業です。

ルイ・ヴィトンとモエ・ヘネシーが1987年に合併したことによって誕生し、グループのブランドのビジネスを拡大しながら、世界ブランドのフェンディやケンゾー、セリーヌなどを買収してきました。

日本の企業

代表的な日本の「コングロマリット」の企業としては、M&Aを積極的に行うことによってビジネスを多角的に拡大している「楽天グループ」があります。

ネット上の仮想商店街のECモールをメインにしたネットサービスからスタートして、現在は総合旅行サイトや金融サービスなども展開しています。

本社を日本に置く「コングロマリット」の多国籍企業としては、「ソニーグループ」の規模が最大です。

「ソニーグループ」は、映画、ハードウェア、金融、音楽などいろいろな企業を統合しています。

「コングロマリット型M&A」とは?

近年、「コングロマリット型M&A」を、異なった業種に新しく参入するために実施する企業が多くなっています。

「コングロマリット型M&A」というのは、新しいビジネスに参入するために異なった業種の企業を統合・買収することが目的の新しいM&Aの一つの方法です。

M&Aとしては、一般的に、「垂直型M&A」というサプライチェーン・マネジメントの効率をアップするものと、「水平型M&A」という同業者同士で既存のビジネスを強化するために経営統合するものがありましたが、「コングロマリット型M&A」はビジネスの多角化を迅速に行うために、効率的な経営戦略として着目されています。

しかし、「コングロマリット」は、「コングロマリット・ディスカウント」のリスクが統合・買収によってあります。

そのため、「コングロマリット型M&Aを」を実施するときは、コーポレート・ガバナンスの強化や企業の全体最適というような経営基盤を強化することが大切です。

なお、「コングロマリット・ディスカウント」というのは、多く業種を獲得することによって、期待していたようなシナジー効果が得られなくて、企業価値がかえって下がることです。

この要因は、新しく取得するビジネスがインフラ業や金融業などの独立性が高い安定したものになっているので、ビジネス間のシナジー効果が期待しにくく、収益をビジネス同士が取り合って、投資家から評価されにくいということであるといわれています。

「コングロマリット」と「コンツェルン」の違いとは?

「コンツェルン」というのは、持ち株会社のスタイルによる資本提携をベースにして、支配する企業がグループ企業をその傘下に置く企業の結合体です。

また、「財閥」というのは、巨大な「コンツェルン」のような独占企業集団の中において、企業の同族支配による結合体のことです。

「財閥」としては、日本における第2次世界大戦が終るまでの三井財閥、三菱財閥、アメリカのロックフェラー財閥、モルガン財閥などがあります。

「コングロマリット」も「コンツェルン」も、合同企業のスタイルとしては意味がほとんど同じですが、「コンツェルン」は主として大企業による第二次世界大戦の前に行われた市場を支配することを狙った独占スタイルですが、「コングロマリット」企業複合体として事業の多角化のために形成されたものです。

 

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