「アジテーター」の意味とは? 使い方や類義語などを解説


「アジテーター」の意味とは?

「アジテーター」の意味は、扇動者・大衆を扇動する人です。

「扇動」の意味は、自分の思うままに相手の心をかき乱すなどして動かそうとすること、ある行動をするように人の気持ちを煽り立てて仕向けることです。

「アジテーター」の使い方とは?

ここでは、「アジテーター」の使い方についてご紹介します。

大衆を政治的な意図を持って指揮する人

「アジテーター」は、主として、特定の世論を形成するために行動したり、イデオロギー・政治的な意図を持って大衆を指揮したりする人です。

著作物や演説などによって、自分の意図する政治的な行動を多くの人に呼びかけるような人です。

例えば、「アジテーター」のケースとしては、歴史上の偉人で、自分の主張・主義をベースに大衆を指揮して政治を動かした人などが挙げられるでしょう。

「アジテーター」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「隠れたアジテーターが、歴史的な出来事の背景にいることも多くある。」
  • 「判断するときは、アジテーターに惑わされないようにして自分の価値観が必要である。」

大きな「アジテーター」の特徴は、特定の政治的な行動を他の多くの人にとらせることを目的にしていることです。

「アジテーター」は、自分が行動するのみでなく、大衆を動かすための刺激を行うことです。

音楽の分野の「アジテーター」は観客を盛り上げる役目の人である

観客を煽って一体感をアップし、会場のボルテージを上げるようなシーンがライブ会場ではよく見られますが、この役目の人が「アジテーター」です。

この役目の人はボーカルが担うケースも多くありますが、ボーカルのいない楽器だけで構成するインスト形式では「アジテーター」を一人のメンバーが担うこともあるようです。

建設の分野の「アジテーター」は生コンクリートを作る機械・装置である

「アジテーター」としては、コンクリートミキサー車があり、「アジテーター車」といわれるときもあります。

なお、「ミキサー」と「アジテーター」は、ニュアンスが厳密には違っています。

何か新しいものを作るために別々のものを混ぜるという意味が含まれているのが「ミキサー」で、かき混ぜるという意味が含まれているのが「アジテーター」です。

そのため、厳密にはコンクリートミキサー車はコンクリートになる水・セメントなどの材料を入れて混ぜるもので、前もって混ぜた生コンクリートを撹拌して固まらないようにしているのみのときは「アジテーター車」が正しい呼び名になります。

車の外観は同じでも、行なっている作業が違っています。

「アジテーター」の類義語とは?

「アジテーター」の類義語としては、「音頭取り」「立役者」「火付け役」などがあります。

「音頭取り」は物事を先に立ってする人(こと)、「立役者」は物事のメインになって大切な役目を担う人、「火付け役」はきっかけを作る人です。

組織における「アジテーター」と「リーダー」の違いとは?

ここでは、組織における「アジテーター」と「リーダー」の違いについてご紹介します。

「リーダー」によって組織は変わる

「リーダー」というのは指導者です。

指導のイメージとしては教育的な感じがあるでしょうが、指導の意味は進むべき方向を示して導くことです。

「リーダー」によって組織は非常に違ってきます。

例えば、支店長が変わることによって組織が見違えるように生まれ変わるときがあります。

そして、これとは全く逆になるときもあります。

ほとんどの人は、これを「リーダー」の人間性や専門性というような大まかな視点で見極めしていますが、このようないい「リーダー」と良くない「リーダー」の違いを十分にチェックしてみれば、具体的な行動や考え方、役目の違いがわかります。

「アジテーター」は怒りや恐怖で扇動し、「リーダー」は希望や勇気で先導する

「アジテーター」は、人を怒りや恐怖心で扇動しようとします。

この意図は、自分が考えるように人をコントロールしようとすることがあります。

例えば、「アジテーター」が考えるように人が動かないと、メンバーにはいろいろな制裁やハラスメントがあります。

一方、「リーダー」は、希望や勇気を与えるようなビジョンをメンバーに伝えて導きます。

例えば、「この職場はメンバーを成長させてくれる」「この仕事は将来性がある」「このメンバーであれば難しい課題も努力して克服したいと思える」などというように、温かい感情、ポジティブな気持ちで、仕事と安心して向き合って進めるように人を動かします。

これは動きたくなるという方がいいでしょう。

「リーダー」は、メンバーにこのようなビジョンを示しています。

二つの動機が人の行動にはあるといわれています。

一つ目の動機は快を獲得しようとするもので、二つ目の動機は不快から逃避しようとするものです。

快を獲得しようとする動機が「リーダー」の先導には備わっていますが、不快から逃避しようとする動機が「アジテーター」の扇動には備わっています。

組織は失敗が許されない

基本的に、「アジテーター」が指揮する組織では失敗が許されません。

失敗すれば、制裁がそのメンバーには待っています。

そのため、メンバーは「アジテーター」の顔色を伺うようになり、仕事と向き合うことはしないようになります。

しかし、「リーダー」は、メンバー個人のみに失敗を押し付けるようなことはしません。

メンバー個人の失敗は、「リーダー」自身の責任であると考えます。

経営の神様といわれた松下幸之助は、このことについて次のような言葉を残しています。

「長たるものは、その判断をするにあたって、最終的には自分一人の責任においてこれをしなければなりません。

いくら大勢で決めたからといって、一度それを採用したからには、すべての責任をみずからが負うのがほんとうです。

「それは私の責任です」ということが言い切れてこそ、責任者たり得るわけです。」

この松下幸之助の言葉は、「会議で決定したことは、全員で決定したことでも最終的にリーダーの責任である」ということをいっているものですが、これは会議で決定したことのみにいえるものではないでしょう。

失敗することは、どのようなことにおいてもつきものです。

失敗することが許されないということではなく、どのように失敗をリカバリーするか、どのようなことを失敗から学んで次の成長に繋げるか、ということに「リーダー」役目と組織の存在が求められます。

本当の「リーダー」は、組織の失敗を認めて、糧にする心構えを持っています。

組織における「アジテーター」と「リーダー」は、このような違いがあります。




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